ダイエット食品のおいしさ
抗うつ剤から生まれたメリディアそれから数年後、プロザックより副作用の少ないうつ病治療薬を開発中に生まれたのが、ノール製薬のメリディアである。
メリディアはプロザックの場合とは逆に、臨床試験ではうつ病治療薬としての効果を証明できなかったが、図らずも優れた食欲抑制効果を立証することになったのだ。
メリディアのメカニズムは、脳内のセロトニンレベルを上げるという点でプロザックと近いが、メリディアは、さらに2つの異なる方法で食欲コントロールに作用することが証明されたのであった。
肥満の人と痩せている人を比較すると、身体と脳が異なる働きをしている。
つまり、肥満の人と痩せている人は食べ物に対して違う考え方や意識を持っていることが分かってきた。
事実、太っている人は、痩せている人よりも空腹を感じやすい。
そこで肥満の人の脳の仕組みはどうなっているか、メリディアは脳にどう作用するのかを説明しよう。
脳の数センチ奥に視床下部がある。
視床下部は自律神経系の中枢であり、体中のあらゆる器官と繋がっている。
また、視床下部は視床下部ホルモン、神経ペプチド、アミンなどの生理活性物質を生産・分泌し、体温、精神状態、性欲、食欲などを管理している。
甲状腺ホルモン、インシュリン、それに最近新たに発見されたレプチンなどの他、性ホルモン、特に女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲスチンなどが視床下部系に情報を伝達する。
視床下部は生理や生理前の精神状態、食欲の変化を管理することも分かっている。
そして、人間の身体に関する様々な情報をノルアドレナリン、セロトニンやメラトニンなどの脳内物質が伝達する。
例えば、ノルアドレナリンは食欲を抑制し、セロトニンは満腹感を伝達するといった具合に。
これらの物質の相互作用により、脳内は常に激しく変化しているが、肥満の人はこの激しい変化に対応できず脳内物質のバランスが崩れ、結果、食欲が過剰となったり、食べることをやめられない状態を引き起こすのである。
肥満患者から話を聞くと、多くの人は自己評価が低く、落ち込むと食べ過ぎる、また不眠や性機能障害、性欲減退などの傾向にあるようだ。
こうした症状も、精神状態や性欲、睡眠をコントロールする祝床卜部腺のアンバランスに基づいているのではないだろうか。
つまり、肥満の人すべてとは言えないにせよ、多くの肥満の人はセロトニンとノルアドレナリン量が明らかに少ないため、意志による抑制だけでやせるのは困難であると思えるのだ。
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